iDeCoを始める上で重要なのが、どの金融機関で始めるかということだ。そこで今回は個人投資家に人気のネット証券会社大手であるSBI証券と楽天証券をピックアップ。それぞれのiDeCoの特徴を徹底比較する。
- SBI証券のiDeCoは、コストをできるだけ抑えたい人やより豊富なラインナップから商品を選びたい人におすすめ
- 楽天証券のiDeCoは、楽天証券を使っている人や初心者におすすめ
- iDeCoの金融機関を選ぶ際は、手数料や商品ラインナップ、信託報酬などを重視
iDeCo3年連続新規加入者数No.1!(楽天証券調べ) 楽天証券の詳細はこちら
目次
- 1.SBI証券と楽天証券のiDeCo(イデコ)を徹底比較
- 2.iDeCo(イデコ)を始めるには金融機関選びが重要——4つの比較ポイント
- 3.iDeCo(イデコ)にかかる手数料をSBI証券と楽天証券で比較
- 4.iDeCo(イデコ)の商品ラインアップをSBI証券と楽天証券で比較
- 5.iDeCo(イデコ)で取り扱うインデックス型投資信託の信託報酬をSBI証券と楽天証券で比較
- 6.売却時に手数料負担があるiDeCo(イデコ)の商品をSBI証券と楽天証券で比較
- 7.iDeCo(イデコ)におけるサービスをSBI証券と楽天証券で比較
- 8,楽天証券でiDeCo(イデコ)を始めるメリット・デメリットなど
- 9,SBI証券でiDeCo(イデコ)を始めるメリット・デメリットなど
- 10,iDeCo(イデコ)を始める手順
- 11 ,SBI証券と楽天証券のiDeCoの評判・口コミを紹介
- 12, SBI証券、楽天証券でiDeCo(イデコ)を始めるべき人
- 13.iDeCo(イデコ)を始める際に知っておくべき3つのリスク
- 14,iDeCo(イデコ)でよくある5つのQ&A
- 実際にiDeCo(イデコ)を始めてみる
1.SBI証券と楽天証券のiDeCo(イデコ)を徹底比較
まずはSBI証券と楽天証券の手数料、商品ラインアップ、インデックスファンドの信託報酬、各種サービスを比較してみよう。
SBI証券 | 楽天証券 | |
加入時 手数料 |
2,829円 | 2,829円 |
口座管理 手数料 |
171円 | 171円 |
給付時 手数料 |
440円 | 440円 |
商品数 | 37本 | 32本 |
国内株式 インデックスファンド の最低信託報酬 |
0.154% 以内 |
0.176% |
海外株式 インデックスファンド の最低信託報酬 |
0.0968% 以内 |
0.10989% |
バランス ファンドの数*1 |
4本 | 5本 |
信託財産留保額 がある商品数 |
9本 | 3本 |
セミナー | あり(無料) Webセミナーでは制度から 運用まで動画で学べる |
あり(無料) Webセミナーでは年代別の 活用方法や商品の解説 などの動画が充実 |
無料の ロボアドバイザー |
あり(SBI-iDeCoロボ) | - |
専用スマホアプリ・サイト | iDeCo向け スマートフォンサイト |
確定拠出年金 (iDeCo)サイト |
サポート体制 | 電話 (平日、土・日曜)、 AIチャット、 メール |
電話 (平日、土・日曜)、 AIチャット、 メール |
SBI証券の詳細はこちら | 楽天証券の詳細はこちら |
SBI証券のiDeCo(イデコ)の特徴は?SBI証券でiDeCo(イデコ)を始めるべき人は?
・SBI証券のiDeCoの特徴
SBI証券のiDeCoの対象商品数は37本(セレクトプランの場合)と多く、信託報酬が最低水準の投資信託を取り扱っている。信託報酬は投資信託の運用コストにあたるもので、投資信託選びのポイントの一つだ。
ロボアドバイザー「SBI-iDeCoロボ」は、iDeCoの商品選びをサポートするツールだ。特に投資初心者にとって、SBI-iDeCoロボはiDeCoを始める際の一助になるだろう。
・SBI証券でiDeCo(イデコ)を始めるべき人
- iDeCoのコストをできるだけ抑えたい人
- より多くのラインアップの中から商品を選びたい人
SBI証券のセレクトプランでiDeCoを始めるべき人は、各資産クラスの中の信託報酬が低い商品でポートフォリオを組みたい人だ。SBI証券のセレクトプランの商品は、日本の投資信託で信託報酬が最低レベルのものばかり。長期投資を前提に、iDeCoのコストをできるだけ抑えたい人におすすめだ。
また、iDeCoの取扱商品数はネット証券で最多水準なので、多くの商品の中から選びたい人にはSBI証券が最適だろう。
楽天証券のiDeCo(イデコ)の特徴は?楽天証券でiDeCo(イデコ)を始めるべき人は?
・楽天証券のiDeCoの特徴
楽天証券のiDeCoで取り扱っている商品は32本と、厳選されている。商品が絞られているため、特に投資初心者は商品を選びやすいだろう。
iDeCo対象商品のうち、信託財産留保額の負担がある投資信託は3本のみ。信託財産留保額は投資信託の解約(売却)時の手数料であり、楽天証券のiDeCoなら大部分の商品でその負担がないこともメリットといえる。
Webセミナーなどのコンテンツも充実しているため、初心者がiDeCoを始める際に役立つ情報を入手しやすい。
・楽天証券でiDeCo(イデコ)を始めるべき人
- iDeCoを気軽に始めたい初心者
- すでに楽天証券で資産運用をしている人
楽天証券でiDeCoを始めるべき人は、iDeCoを気軽に始めたい人だ。iDeCoを学びやすいWebセミナーの他、初心者向けのスタートガイドなどもあるため、投資初心者でもiDeCoを始めやすいはずだ。
また、すでに楽天証券で株式などの金融資産を保有している人は、証券と年金を楽天証券のIDでまとめて管理できることもメリットといえる。
2.iDeCo(イデコ)を始めるには金融機関選びが重要——4つの比較ポイント
iDeCoで運用対象の金融商品や手数料は、申し込みをした金融機関によって異なる。 そのためiDeCoでは金融機関選びが重要になる。iDeCoの金融機関を比較するポイントは以下の4つだ。
- 手数料
- 商品ラインアップ
- インデックスファンドの信託報酬
- 各種サービス
iDeCoができる金融機関は証券会社をはじめ、銀行などさまざまある。中でもiDeCoの金融機関選びでは手数料が重要なポイントであり、手数料が格安で商品が充実しているのがネット証券会社だ。
ネット証券の中でも魅力的な商品をそろえており手数料も安く充実したサービスなどで、特に人気なのがネット証券大手のSBI証券と楽天証券だ。
SBI証券は10年を超えるiDeCo運営実績とNo.1の加入者数を誇るネット証券です。楽天証券は証券口座とiDeCo口座をまとめて管理できる使いやすさが特徴です。
証券会社 | ||
---|---|---|
加入時手数料 | 2,829円 | 2,829円 |
口座管理手数料 | 171円 | 171円 |
商品数 | 37本 | 32本 |
おすすめな人 | iDeCoのコストをできるだけ低くしたい人
より多くの商品から選びたい人 |
iDeCoを楽にスタートさせたい初心者 既に楽天証券で資産運用をしている人 |
詳細 | SBI証券の詳細はこちら | 楽天証券の詳細はこちら |
3.iDeCo(イデコ)にかかる手数料をSBI証券と楽天証券で比較
iDeCoでは加入時と運用期間中に手数料がかかる。手数料は主に2つに分けられる。
- ⑴どの金融機関でも共通する手数料
- ⑵利用する金融機関独自の手数料
⑴すべての金融機関で共通するiDeCo(イデコ)の手数料
どの金融機関でも共通で負担する手数料は以下だ。iDeCoの加入時と運用期間中に、国民年金基金連合会と事務委託先金融機関(資産管理サービス信託銀行)へと支払うことになる。
支払先 | 手数料 | |
---|---|---|
加入時手数料 | 国民年金基金連合会 | 2,829円 |
運用期間中の口座 管理手数料 |
国民年金基金連合会 | 105円/月(掛金を拠出する場合) |
事務委託先金融機関(資産管理サービス信託銀行) | 66円/月 |
※出典:https://www.npfa.or.jp/org/purpose.html
※出典:https://www.ideco-koushiki.jp/library/pdf/GA-003.pdf
iDeCoの手数料は、掛金を拠出する場合には国民年金基金連合会分と事務委託先金融機関分が徴収され、掛金を拠出しない場合には事務委託先金融機関分が徴収されます。
⑵iDeCo(イデコ)を利用する金融機関独自の手数料——SBI証券と楽天証券を比較
利用する金融機関独自の手数料は以下の2つだ。
- 金融機関へ支払う加入時手数料
- 運用期間中の口座管理手数料
加入時手数料と口座管理手数料は金融機関により金額が異なるが、SBI証券と楽天証券ではこの2つの手数料が無料だ。手数料をまとめると以下のようになる。
SBI証券 | 楽天証券 | |
---|---|---|
加入・移換時手数料 | 2,829円 (金融機関分無料) |
2,829円 (金融機関分無料) |
口座管理手数料 (掛金拠出者) |
171円/月 (金融機関分無料) |
171円/月 (金融機関分無料) |
口座管理手数料 (掛金を拠出しない場合) |
66円/月 (金融機関分無料) |
66円/月 (金融機関分無料) |
SBI証券の詳細はこちら | 楽天証券の詳細はこちら |
この他の金融機関独自の手数料には、企業型確定拠出年金や他金融機関へ移管する際の「企業型年金や他金融機関への移管時手数料」がある。
SBI証券と楽天証券のそのほかのiDeCo手数料を下の表にまとめた。
SBI証券 | 楽天証券 | |
---|---|---|
給付を受ける際の手数料 | 440円 (金融機関分無料) |
440円 (金融機関分無料) |
還付を受ける際の手数料 | 2,148円 | 1,488円 |
企業型年金や他金融機関 への移管時手数料 |
4,400円 | 4,400円 |
SBI証券と楽天証券のiDeCo手数料を比較すると、還付を受ける際の手数料のみ異なる。
通常のiDeCoの利用では、還付はレアケースと考えられるが、還付を受けるケースの発生が考えられるなら、その手数料を考慮して金融機関を選んでもいいだろう。
iDeCoの移管時手数料は、ネット証券は4,400円のところが多いですが、銀行などは無料が多いです。将来に金融機関の変更が考えられるなら、移管時手数料が無料のところを検討しましょう。
⑶iDeCo(イデコ)の手数料の違いをシミュレーション
iDeCoの手数料をSBI証券・楽天証券と一般的な銀行とで比較してみたい。加入して20年間掛金を拠出した場合の手数料を、ゆうちょ銀行と比較したシミュレーション結果が次の表だ。
金融機関 | 加入時手数料 | 口座管理手数料 (掛金拠出20年間) |
手数料合計 |
---|---|---|---|
SBI証券・楽天証券 | 2,829円 | 4万1,040円 (171円×12カ月×20年) |
4万3,869円 |
ゆうちょ銀行 | 2,829円 | 10万3,200円 (430円×12カ月×20年) |
10万6,029円 |
iDeCoで20年間掛金を拠出した場合には、ゆうちょ銀行とは6万円あまりの手数料の差が生まれる。
なお、iDeCoはプラスのリターンを期待して行うものである。仮に手数料の差額分が投資されプラスのリターンを得れば、20年間ではその差額がさらに大きくなる。
証券会社 | ||
---|---|---|
加入時手数料 | 2,829円 | 2,829円 |
口座管理手数料 | 171円 | 171円 |
商品数 | 37本 | 32本 |
おすすめな人 | iDeCoのコストをできるだけ低くしたい人
より多くの商品から選びたい人 |
iDeCoを楽にスタートさせたい初心者 既に楽天証券で資産運用をしている人 |
詳細 | SBI証券の詳細はこちら | 楽天証券の詳細はこちら |
4.iDeCo(イデコ)の商品ラインアップをSBI証券と楽天証券で比較
SBI証券と楽天証券でiDeCoの商品ラインアップを比較してみよう。SBI証券にはセレクトプランとオリジナルプラン(旧プラン)の2つのプランがあり、現在新規開設できるのはセレクトプランのみだ。
SBI証券の2つのプランと楽天証券の資産別の商品本数を比較した表は以下だ。
SBI証券 セレクトプラン |
SBI証券 オリジナルプラン |
楽天証券 | |
国内株式 | 6本 | 9本 | 6本 |
国内債券 | 1本 | 1本 | 2本 |
国内REIT | 1本 | 1本 | 2本 |
海外株式 | 11本 | 9本 | 5本 |
海外債券 | 4本 | 2本 | 4本 |
海外REIT | 1本 | 1本 | 1本 |
国内外株式 | 3本 | 2本 | 2本 |
コモディティ | 1本 | 1本 | 1本 |
バランス型 | 4本 | 7本 | 5本 |
ターゲットイヤー型 | 4本 | 4本 | 3本 |
元本確保型商品 | 1本 | 1本 | 1本 |
商品本数合計 | 37本 | 38本 | 32本 |
法改正により、2018年5月1日から金融機関ごとのiDeCo商品数上限が35本に定められた。
金融機関は2023年までに商品数を35本以下にする必要があるため、SBI証券の商品数は若干減少することが予想されます。
iDeCoの商品数が35本以下になってもラインアップは金融機関によって特徴があるため、自分の運用に適した商品の品揃えがあるかどうかが金融機関選びのポイントになります。
SBI証券のiDeCo(イデコ)の特徴――圧倒的な商品数から自分に合った商品が選べる
iDeCo向けの金融商品は楽天証券の32本に対し、SBI証券のセレクトプランは37本、オリジナルプランは38本だ。
SBI証券の両プランは、さまざまな商品をバランスよく揃えている。
オリジナルプランはバランス型が7本と充実しており、セレクトプランは信託報酬が低く比較的新しい商品が揃っています。
セレクトプランは信託報酬が0.3%以下と低い「インデックスファンド」の取り扱いが16本と多く、そのうち個人投資家に人気の「eMAXIS Slim」シリーズが8本を占めている。
セレクトプランの資産別の商品数では、海外株式(国内外株式を含む)のファンドが14本と最も多いです。
アクティブファンドとして個人投資家に人気がある、レオス・キャピタルワークスの「ひふみ年金」も取り扱っている。
提案される商品はSBI証券の取扱銘柄の中でも設定から3年以上経過しており、モーニングスター社の格付けで高評価を得ているものだけなので安心です。
楽天証券のiDeCo(イデコ)の特徴――運用コストを抑えた厳選ラインアップで選びやすい
楽天証券はSBI証券に比べると商品本数は32本と少ないものの、厳選された商品ラインアップになっており、コストの安いインデックスファンドも充実している。
iDeCoの本数を厳選しているため、商品を選びやすいというメリットがある。
「楽天・全米株式インデックス・ファンド【愛称】楽天・バンガード・ファンド(全米株式)」と「楽天・全世界株式インデックス・ファンド【愛称】楽天・バンガード・ファンド゙(全世界株式)」は、ETFを投資対象とした商品だ。
いずれも楽天投信投資顧問が米国大手投信会社であるバンガード社のETFを資産に組み込んでおり、全米の株式または日本を含む全世界の株式に投資できる。
楽天・全米株式インデックス・ファンドは、バンガード・トータル・ストック・マーケットETFを投資対象とし、米国株式市場の大型株から小型株までを含む。米国の投資可能銘柄のほぼ100%を網羅している。
楽天・全世界株式インデックス・ファンドはバンガード・トータル・ワールド・ストックETFを投資対象とし、世界の先進国と新興国の大型株から小型株までを含む。構成銘柄数は9,000以上(2021年9月末時点)である。
SBI証券のセレクトプランにもバンガード社のファンドを資産に組み込む商品「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」があるが、こちらはアクティブ型であるため商品の良し悪しの判断は容易ではない。
楽天のバンガードの2商品はインデックス型であり、楽天・全米株式インデックス・ファンドの信託報酬(管理費用)は0.162%(税込)、楽天・全世界株式インデックス・ファンドの信託報酬は0.212%と低いため、初心者でも長期投資で利用しやすいでしょう。
5.iDeCo(イデコ)で取り扱うインデックス型投資信託の信託報酬をSBI証券と楽天証券で比較
投資初心者が選びやすいのがインデックス型の投資信託だ。
インデックスファンドを選ぶ1番のポイントは、信託報酬(ファンド保有中の手数料)が低いことです。
iDeCo(イデコ)で買える低信託報酬で単一指数のインデックス型投資信託をSBI証券と楽天証券で比較
SBI証券と楽天証券の単一指数のインデックスファンドのうち、各資産クラスで最も信託報酬が低いファンドを比較すると以下のようになる。
ファンド名 (SBI証券) セレクトプラン |
信託報酬 | ファンド名 (SBI証券) オリジナルプラン |
信託報酬 | ファンド名 (楽天証券) |
信託報酬 | |
---|---|---|---|---|---|---|
国内 株式 |
eMAXIS Slim 国内株式 (TOPIX) <購入・ 換金手数料なし> ニッセイ日経平均 インデックスファンド |
0.154% 以内 |
三井住友・ DCつみたて NISA・ 日本株 インデックス ファンド |
0.176% | 三井住友・ DCつみたて NISA・ 日本株 インデックス ファンド |
0.176% |
国内 債券 |
eMAXIS Slim 国内債券 インデックス |
0.132% 以内 |
三菱UFJ 国内債券 インデックス ファンド (確定拠出年金) |
0.132% | たわら ノーロード 国内債券 |
0.154% |
国内 REIT |
<購入・ 換金手数料なし> ニッセイJリート インデックス ファンド |
0.275% 以内 |
DCニッセイ J-REIT インデックス ファンドA |
0.275% 以内 |
三井住友・ DC 日本リート インデックス ファンド |
0.275% |
海外 株式 |
eMAXIS Slim 米国株式 (S&P500) |
0.0968% 以内 |
DCニッセイ 外国株式 インデックス |
0.154% | たわら ノーロード 先進国株式 |
0. 10989% |
海外 債券 |
eMAXIS Slim 先進国債券 インデックス |
0.154% 以内 |
野村外国債券 インデックス ファンド (確定拠出年金向け) |
0.154% | たわら ノーロード 先進国債券 |
0.187% |
海外 REIT |
三井住友・ DC外国リート インデックス ファンド |
0.297% 以内 |
三井住友・ DC外国リート インデックス ファンド |
0.297% 以内 |
三井住友・ DC外国リート インデックス ファンド |
0.297% |
SBI証券の2つのプランを比較すると、オリジナルプランよりもセレクトプランのほうが低信託報酬の商品がそろう。
SBI証券にて単一指数のインデックスファンドでポートフォリオを構成するなら、セレクトプランの選択が良いでしょう。オリジナルプランからセレクトプランへの変更は可能です。
SBI証券のセレクトプランと楽天証券を比較すると、SBI証券のセレクトプランのほうが低信託報酬の商品が多いが、信託報酬に差がない商品もある。
SBI証券セレクトプランと楽天証券の商品に大きな違いはないものの、iDeCo金融機関選択の判断材料のひとつとして考えてもよいだろう。
iDeCo(イデコ)で買える低信託報酬のバランスファンドをSBI証券と楽天証券で比較
初心者にとっては単一指数のインデックスファンドを選んで組み合わせるのは簡単ではない。そのような場合に選びやすいのが、複数指数のバランスファンドだ。
バランスファンドは単一指数のインデックスファンドに比べて信託報酬が高めというデメリットがある。
バランスファンドにもインデックス型とアクティブ型がありますが、初心者でも選びやすいのは特定の指数に連動したインデックス型です。
SBI証券と楽天証券の低信託報酬でインデックス型のバランスファンドは以下だ。
(2021年11月27日時点)
• iFree年金バランス……信託報酬0.1749%
• DCインデックスバランス (株式40)……信託報酬0.154%
• DCインデックスバランス (株式60)……信託報酬0.154%
• DCインデックスバランス (株式80)……信託報酬0.154%
• iFree8資産バランス……信託報酬0.242%
楽天証券では低い信託報酬のバランスファンドは一つだけであるため、資産配分を選べない。
一方、SBI証券のセレクトプランには2商品が、オリジナルプランにはさまざまな資産配分の商品が用意される。
楽天証券でバランスファンドとは異なる資産配分にしたいなら、バランスファンドと単一指数のインデックス型投資信託を組み合わせるのが良いでしょう。
証券会社 | ||
---|---|---|
加入時手数料 | 2,829円 | 2,829円 |
口座管理手数料 | 171円 | 171円 |
商品数 | 37本 | 32本 |
おすすめな人 | iDeCoのコストをできるだけ低くしたい人
より多くの商品から選びたい人 |
iDeCoを楽にスタートさせたい初心者 既に楽天証券で資産運用をしている人 |
詳細 | SBI証券の詳細はこちら | 楽天証券の詳細はこちら |
6.売却時に手数料負担があるiDeCo(イデコ)の商品をSBI証券と楽天証券で比較
投資信託は信託財産留保額という売却時にかかる手数料が設定される銘柄がある。こうした銘柄では、売却時の基準価額の一部が信託財産留保額として売却代金から差し引かれる。
信託財産留保額の設定があるiDeCoの対象商品数は、SBI証券のオリジナルプランとセレクトプランではそれぞれ9商品、楽天証券は3商品 だ。それらの商品は売却時に0.1%から0.3%の信託財産留保額の負担がある。
SBI証券と楽天証券にて信託財産留保額の負担があるiDeCo対象商品を以下に示した。
金融商品 | 信託財産留保額 | SBI証券 セレクト プラン |
SBI証券 オリジナル プラン |
楽天証券 |
---|---|---|---|---|
ハーベスト アジア フロンティア株式ファンド |
0.3% | 〇 | ||
朝日Nvestグローバル バリュー株オープン |
0.3% | 〇 | 〇 | |
SBI中小型割安成長株ファンド ジェイリバイブ<DC年金> |
0.3% | 〇 | 〇 | |
セレブライフ・ストーリー2025 | 0.3% | 〇 | 〇 | |
セレブライフ・ストーリー2035 | 0.3% | 〇 | 〇 | |
セレブライフ・ストーリー2045 | 0.3% | 〇 | 〇 | |
セレブライフ・ストーリー2055 | 0.3% | 〇 | 〇 | |
スパークス・日本株式 スチュワードシップ・ファンド |
0.3% | 〇 | ||
SBI資産設計オープン (資産成長型) |
0.15% | 〇 | ||
DC外国株式 インデックスファンド |
0.2% | 〇 | ||
セゾン・バンガード・ グローバルバランスファンド |
0.1% | 〇 | 〇 | |
セゾン資産形成の達人ファンド | 0.1% | 〇 | 〇 | |
みずほUSハイイールドファンド <DC年金> |
0.2% | 〇 |
売却時の手数料負担から考えると、SBI証券よりも楽天商品のほうが手数料負担のあるiDeCoの商品が少なく、利用しやすいといえる。
SBI証券と楽天証券のiDeCo対象商品で信託財産留保額の負担があるのは信託報酬0.5%程度以上のファンドの一部です。信託報酬がそれより低いファンドを選べば信託財産留保額の負担はありません。
7.iDeCo(イデコ)におけるサービスをSBI証券と楽天証券で比較
iDeCoを利用する際のサービスも比較したいポイントである。SBI証券と楽天証券のiDeCoに関連するサービスを紹介しよう。
SBI証券 | 楽天証券 | |
セミナー | あり(無料) Webセミナーでは制度から 運用まで動画で学べる |
あり(無料) Webセミナーでは 年代別の活用方法や 商品の解説などの動画が充実 |
無料のロボアドバイザー | あり(SBI-iDeCoロボ) | - |
専用スマホアプリ・サイト | iDeCo向けスマートフォンサイト | 確定拠出年金(iDeCo)サイト |
サポート体制 | 電話 (平日、土・日曜)、 AIチャット、 メール |
電話 (平日、土・日曜)、 AIチャット、 メール |
セミナー……SBI証券も楽天証券も会場や動画で利用できる
SBI証券は、iDeCo向けやそれ以外の会場型セミナーやオンラインセミナーを無料で利用可能だ。楽天証券も、動画で学べるiDeCoセミナーや会場型のセミナーを無料で利用できる。
ロボアドバイザー……SBI証券はSBI-iDeCoロボがある
投資初心者はiDeCoを始める際の商品選びに迷う可能性がある。そこでSBI証券では「SBI-iDeCoロボ」というロボアドバイザーが商品選びをサポートしている。
「SBI-iDeCoロボ」はSBI証券で証券口座を開設していない人でも試せるため、iDeCoを始める前に試してみるのもいいでしょう。
資産管理のしやすさ……SBI証券も楽天証券もiDeCo(イデコ)専用アプリの提供はないがスマホサイトにて管理できる
SBI証券と楽天証券ともにiDeCoの専用アプリは提供していないが、両社ともスマホサイトでiDeCo口座の管理が可能だ。
楽天証券は証券口座とiDeCo口座を一括で管理できるので、iDeCoと合わせて他の投資を行う場合は便利でしょう。
サポート体制……SBI証券も楽天証券も電話で平日と土曜日・日曜日に問い合わせできる
SBI証券のiDeCo(個人型確定拠出年金)サポートデスクは平日および土曜日、日曜日(年末年始、祝日を除く)にも利用できる。
新型コロナウイルス感染症の影響により2020年4月14日より午前8時~午後5時の短縮営業中である。
AIチャットならiDeCoのサポートを24時間受けることが可能です。
楽天証券の個人型確定拠出年金(iDeCo)ダイヤルは平日午前10時~午後7時と土曜日・日曜日の午前9時~午後5時に利用可能だ。
楽天証券のiDeCo対応AIチャットも24時間の問い合わせが可能で、WebサイトとLINEで利用できます。
株式投資やNISA(つみたてNISAを含む)などの他の投資と合わせた資産運用を相談したいなら、ネット証券より対面証券のサポートが適しているかもしれません。
iDeCo(イデコ)の始めやすさ……スタートガイドやAIチャットを提供する楽天証券が有利
楽天証券ではiDeCoのスタートガイドを提供しており、iDeCoの概要から商品、運用方法などを理解しやすく初心者でも始めやすい。
困ったときには電話サポートだけでなくAIチャットにアクセスしやすいため、問題を解決しやすいのも特徴だ。
iDeCoの始めやすさでは、SBI証券よりも楽天証券が有利だといえる。
サイトの使いやすさ……頻繁にリバランスを行うならSBI証券のほうが使いやすい
SBI証券のiDeCoサイトはPC版とスマホ版ともにSBIベネフィットシステムズにより提供される。iDeCoの掛金の配分変更などはその専用サイト上でそのまま行うことができる。
楽天証券でiDeCo掛金の配分指定・変更を行う場合は、楽天証券のサイトで変更が完結する。
iDeCo管理画面が楽天証券の他の画面と同様なデザインのため利用しやすい。
iDeCoサイトの使いやすさは人により好みがありますが、掛金の配分変更(リバランス)やスイッチングなどを頻繁に行う予定なら楽天証券のほうがSBI証券よりも使いやすいかもしれません。
8,楽天証券でiDeCo(イデコ)を始めるメリット・デメリットなど
加入時手数料 | 2,829円 |
---|---|
口座管理手数料 | 171円 |
給付時手数料 | 440円 |
商品数 | 32本 |
国内株式インデックス ファンドの最低信託報酬 |
0.176% |
海外株式インデックス ファンドの最低信託報酬 |
0.10989% |
バランスファンドの数*1 | 5本 |
信託財産留保額 がある商品数 |
3本 |
セミナー | あり(無料) Webセミナーでは年代別の活用方法や 商品の解説などの動画が充実 |
無料のロボアドバイザー | - |
専用スマホアプリ・サイト | 確定拠出年金(iDeCo)サイト |
サポート体制 | 電話(平日、土・日曜)、 AIチャット、 メール |
楽天証券でiDeCoを始めるメリットは何だろうか。
メリット、デメリット・注意点、iDeCo以外でのメリットとデメリットを確認したい。
楽天証券のiDeCo(イデコ)の2つのメリット
楽天証券のiDeCoのメリットは次の2つだ。
- 初心者向けのコンテンツやサポート
- 使いやすい運用管理画面
・楽天証券iDeCoのメリット1……初心者が始めやすいコンテンツやサポート
サポートはAIチャットが目立つ位置に表示されてアクセスしやすく、気軽に問い合わせできる。
・楽天証券iDeCoのメリット2……使いやすい運用管理画面
iDeCoは長期での利用になるため、運用管理のしやすさが大切だ。
楽天証券のiDeCo運用管理画面は、ひと目で分かりやすく、簡単な操作ですぐに使える。
また、証券資産とiDeCoの資産を1つのIDで管理できるため、資産管理しやすいこともメリットだ。
楽天証券のiDeCo(イデコ)の2つのデメリット・注意点
楽天証券のiDeCoのデメリット・注意点は次の2つだ。
- 運用管理サイトの利用条件
- 移換時の手数料負担
・楽天証券iDeCoのデメリット1……運用管理サイト利用には総合証券口座の開設が必要
楽天証券の運用管理サイトは使いやすいのがメリットだが、その利用には総合取引口座の開設が必要だ。
総合取引口座を開設しない場合には、JIS&T社が提供する管理サイトを利用することになります。
出典:楽天証券iDeCo
・楽天証券iDeCoのデメリット2……他の金融機関などへの移換時の手数料負担
楽天証券のiDeCoから他の金融機関や企業型確定拠出年金に移換する場合には、4,400円の手数料負担が必要だ。
出典:楽天証券iDeCo『手数料』
移換時手数料が無料の他の金融機関もあるため、もし将来に金融機関変更の可能性があれば、移換時の手数料を考慮しておきたい。
楽天証券はiDeCo(イデコ)以外の投資でどんなメリット・デメリットがあるのか?
楽天証券でiDeCo以外に株式や投資信託などを取引する場合のメリット・デメリットも確認しておきたい。
国内現物株式 取引手数料 |
約定代金 | 超割コース 手数料(税込) |
いちにち定額コース 手数料(税込) |
---|---|---|---|
~5万円 | 55円 | 0円 | |
~10万円 | 99円 | ||
~20万円 | 115円 | ||
~50万円 | 275円 | ||
~100万円 | 535円 | ||
~150万円 | 640円 | 2,200円 | |
~200万円 | 1,013円 | ||
~300万円 | 3,300円 約定代金300万円超は 100万円増える毎1,100円追加 |
||
~3,000万円 | |||
3,000万円超 | 1,070円 | ||
一般NISA | 〇 | ||
つみたてNISA | 取扱 | 〇 | |
取扱本数 | 179本 | ||
IPO 取扱銘柄数 |
74銘柄 (2021年実績) |
||
投資信託 取扱本数 |
2,673本 | ||
外国株式 | 6ヵ国 | ||
米国株式 取扱銘柄数 |
4,670銘柄 (ETF、ADR含む) |
||
貸株サービス 金利 | 0.1%以上 | ||
スマホアプリ | ・iSPEEDなど |
楽天証券のiDeCo以外のメリットとデメリットを一つずつピックアップしよう。
・楽天証券のメリット(iDeCoを除く)……アプリiSPEEDで国内株・米国株の取引可
・楽天証券のデメリット(iDeCoを除く)……いちにち定額コースで100万円超の場合はSBI証券より割高
例えば1日の約定代金合計が100万円超150万円までなら、手数料は楽天証券が2,200円(税込)、SBI証券は1,238円である。
国内株式の1日の約定代金合計による手数料コースを利用し、1日の合計が100万円を超える取引を行う場合は、楽天証券「いちにち定額コース」よりもSBI証券「アクティブプラン」のほうがお得だ。
証券会社 | ||
---|---|---|
加入時手数料 | 2,829円 | 2,829円 |
口座管理手数料 | 171円 | 171円 |
商品数 | 37本 | 32本 |
おすすめな人 | iDeCoのコストをできるだけ低くしたい人
より多くの商品から選びたい人 |
iDeCoを楽にスタートさせたい初心者 既に楽天証券で資産運用をしている人 |
詳細 | SBI証券の詳細はこちら | 楽天証券の詳細はこちら |
9,SBI証券でiDeCo(イデコ)を始めるメリット・デメリットなど
加入時手数料 | 2,829円 |
---|---|
口座管理手数料 | 171円 |
給付時手数料 | 440円 |
商品数 | 37本 |
国内株式インデックス ファンドの最低信託報酬 |
0.154% 以内 |
海外株式インデックス ファンドの最低信託報酬 |
0.0968% 以内 |
バランスファンドの数*1 | 4本 |
信託財産留保額 がある商品数 |
9本 |
セミナー | あり(無料) Webセミナーでは制度から 運用まで動画で学べる |
無料の ロボアドバイザー |
あり(SBI-iDeCoロボ) |
専用スマホ アプリ・サイト |
iDeCo向け スマートフォンサイト |
サポート体制 | 電話 (平日、土・日曜)、 AIチャット、 メール |
SBI証券のiDeCoのメリット、デメリット・注意点、iDeCo以外でのメリットやデメリットを確認したい。
SBI証券のiDeCo(イデコ)の2つのメリット
SBI証券のiDeCoのメリットは次の2つだ。
- 便利なサポートツール
- 運用実績
・SBI証券iDeCoのメリット1……便利なiDeCoサポートツール
・SBI証券iDeCoのメリット2……10年を超えるiDeCo運用実績で加入者数No.1
長期での利用が多いiDeCoでは、利用する金融機関の信頼性も大切だ。
出典:SBI証券のiDeCo『SBI証券のiDeCo(個人型確定拠出年金)が選ばれる3つの理由』
SBI証券のiDeCo(イデコ)の2つのデメリット・注意点
SBI証券のiDeCoのデメリット・注意点は次の2つだ。
- 別サイトでの運用管理
- 移換時の手数料負担
・SBI証券iDeCoのデメリット1……iDeCo専用の別サイトでの運用管理
SBI証券のiDeCoで運用商品を変更する場合などは、「加入者サイト」という別サイトで管理する。
出典:SBI証券『【iDeCo】一度選択した運用商品は変更できないのですか?』
課税口座やNISA口座などの資産の管理とは別サイトでiDeCoを管理するため、サイト移動の手間がかかります。
・SBI証券iDeCoのデメリット2……他の金融機関などへの移換時の手数料負担
楽天証券と共通のデメリットだが、SBI証券のiDeCoから他の金融機関や企業型確定拠出年金に移換する場合には、4,400円の手数料負担が必要である。
出典:SBI証券のiDeCo『手数料・その他費用』
ネット証券のiDeCoは通常利用の手数料は低いものの、他の証券会社などへ移換する場合の手数料は高めである。
SBI証券はiDeCo(イデコ)以外の投資でどんなメリット・デメリットがあるのか?
SBI証券でiDeCo以外の株式や投資信託などを取引する場合のメリット・デメリットも確認しておきたい。
SBI証券の基本情報(iDeCoを除く)が次だ。
国内現物株式 取引手数料 |
約定代金 | スタンダードプラン 手数料(税込) |
アクティブプラン 手数料(税込) |
---|---|---|---|
~5万円 | 55円 | 0円 | |
~10万円 | 99円 | ||
~20万円 | 115円 | ||
~50万円 | 275円 | ||
~100万円 | 535円 | ||
~150万円 | 640円 | 1,238円 | |
~200万円 | 1,013円 | ||
~300万円 | 1,691円 約定代金300万円超は 100万円増える毎295円追加 |
||
~3,000万円 | |||
3,000万円超 | 1,070円 | ||
一般NISA | 〇 | ||
つみたてNISA | 取扱 | 〇 | |
取扱本数 | 177本 | ||
IPO 取扱銘柄数 |
122銘柄 (2021年実績) |
||
投資信託 取扱本数 |
2,632本 | ||
外国株式 | 9ヵ国(米国、中国、韓国、ロシア、ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシア) | ||
米国株式 取扱銘柄数 |
4,994銘柄 (ETF、ADR含む) |
||
貸株サービス 金利 | 0.1%以上 | ||
スマホアプリ | ・SBI証券 株 アプリ ・SBI証券 米国株 アプリ など |
SBI証券のiDeCo以外のメリットとデメリットを1つずつピックアップしたい。
・SBI証券のメリット(iDeCoを除く)……IPO取扱銘柄は国内トップレベル
・SBI証券のデメリット(iDeCoを除く)……別アプリでの国内株・米国株取引
SBI証券のスマホアプリでの株取引は、国内株は「SBI証券 株 アプリ」、米国株は「SBI証券 米国株 アプリ」を利用する。
国内株と米国株を管理する場合に、アプリの切り替えが必要になる。
出典:SBI証券『SBI証券株アプリ』
10,iDeCo(イデコ)を始める手順
楽天証券とSBI証券でiDeCoを始める際の流れを、それぞれ紹介したい。
楽天証券でiDeCo(イデコ)を始める手順
楽天証券でiDeCoを始める手順は次の2ステップだ。
-
iDeCoの申し込み
-
書類受け取り後に初期設定
・楽天証券STEP1……iDeCoの申し込み
楽天証券ホームページから「iDeCo」を選択する。
確定拠出年金(iDeCo)サイトが表示される。
「iDeCoを始める・移換する」→「iDeCo新規加入申込方法」を選択する。
被保険者によって申込方法が異なる。
会社員や公務員などは「申込書でのお申込み」を、自営業者や専業主婦などは「ウェブでのお申込み」を選択する。
表示された手順に従って申し込む。
・楽天証券STEP2……書類受け取り後に初期設定
iDeCo加入審査が完了すると次の書類が届く。
・口座開設のお知らせ(JIS&T社から送付)
・コールセンター/インターネットパスワードの設定のお知らせ(JIS&T社から送付)
書類を受け取ったら初期設定を行う。
初期設定は楽天証券の総合取引口座の有無で異なる。
ここでは「楽天証券の総合取引口座をお持ちのお客様」の手順を紹介する。
画面に従って初期設定をした後、楽天証券ホームページにログインして、「確定拠出年金iDeCo」を選択する。
「掛金の配分方針を設定(商品別配分設定)」が表示される。
商品を選ぶ方法を選択する。
掛金で買付する商品を選び、掛金額を1%単位で指定し、「設定画面へ」を選択する。
選択した商品と配分を、変更後の商品別配分に入力し、「申込確認」を選択する。
内容を確認し、間違いなければ「はい」を選択する。
以上で商品と掛金の配分の設定が完了だ。
SBI証券でiDeCo(イデコ)を始める手順
SBI証券でiDeCoを始める手順も、楽天証券と同様のステップだ。
-
iDeCoの申し込み
-
書類受け取り後に初期設定
・SBI証券STEP1……iDeCoの申し込み
SBI証券ホームページから、「iDeCo確定拠出年金」を選択する。
SBI証券のiDeCoサイトが表示される。
「iDeCoをはじめる/移換する」→「掛金を掛ける(加入)」を選択する。
「WEBでのお申し込みの場合」と「書面でのお申し込みの場合」から好みの方法を選択する。
画面に従って申し込む。
・SBI証券STEP2……書類受け取り後に初期設定
国民年金基金連合会などの確認や手続きが完了すると、各種通知書が郵送される。
iDeCoの資産管理や運用する加入者サイトの「ID・パスワード」は簡易書留郵便にて送付される。
ID・パスワード受け取り後に初期設定する。
SBI Benefit Systems 加入者サイトにログインし、「パスワードの変更」を選択し、画面に従ってパスワードを変更する。
「加入者情報」を選択し、画面に従って加入者情報を登録する。
「掛金の配分割合」を選択し、画面に従って運用商品と掛金の配分を設定する。
以上で商品と掛金の配分の設定が完了だ。
11 ,SBI証券と楽天証券のiDeCoの評判・口コミを紹介
さまざまな観点でSBI証券と楽天証券のiDeCoのサービスについて紹介してきた。最後に各社を実際に利用している人の声を見ていこう。
SBI証券のiDeCoの口コミ・評判
K.Yさん|50代女性
事務職の会社員
手数料が安く、取扱商品数が多いです!
ネット証券ならではの手数料の安さは、何といっても魅力的です。また取扱商品が非常に多いので、リスクを取っても収益を増やしたい商品を選ぶのか、収益はそこそこでも安定した商品を選ぶのか、自分の希望に合わせてじっくり選べます。損益についてのレポートも紙ベースで確か1年に一度送ってくれますので、今後の投資先を検討する参考資料となります。不便だなと思ったのは口座開設当初、手続きが思ったより大変で時間もかかりました。元々iDeCoではなく通常のSBIの証券口座を持っていたので、SBI証券のiDeCoを選んだ理由の一つだったのですが、特に既存の口座を持っているから手続きが簡略化されるということはありませんでした。
H.Cさん|30代女性
エンジニア職の会社員
低コストに利用できる点がすばらしいです
メリットはセレクトプランにて低コストのeMAXIS slim
シリーズを扱っているところです。また、それ以外の商品においても、全体的に信託報酬の低い商品が揃っていますので、効率よく資産形成できる点が良いと思います。サービスの利用にかかる手数料も安く抑えられている点がすばらしいです。一方で不便だなと思うところは、SBI証券の総合口座とは別にID・パスワードが必要になる点です。特に後者は、つみたてNISAや他の資産とiDeCoの資産を一緒に見ることができないので、エクセルや家計簿アプリなどを使って合算しなければいけません。できれば、総合口座からもiDeCoの資産残高や購入している商品などを閲覧できるようになってほしいと思ってます
S.Gさん|30代女性
専業主婦
低コストで運用できる
イデコを「オリジナルプラン」「セレクトプラン」から選択できるところです。オリジナルプランは、35種類の商品から自分の好きなポートフォリオで組むことができます。セレクトプランは低コストと多様性を追及した商品ラインナップになっています。また信託報酬が安く、運用管理手数料が無料なのも魅力です。SBI証券だけというわけではないですが、先進国株式とインデックスファンドに関しては信託報酬が高めなところは気になります。またオリジナルプランからセレクトプランに乗り換える際には時間がかかるうえに、一度現金化する必要があります。給付期間が5年または10年しか選べないのもデメリットです。
S.Kさん|50代男性
サービス業の自営業
インターネットで手続き簡単
インターネットで確認したいときに資産の運用を確認でき、資産状況1画面を見れば拠出金累計、現在高、運用益及び損益率がわかります。また、運用商品の商品概要、商品選定理由、市況レポート及び商品説明資料(交付目論見書)の最新情報が必要に応じて確認でき、拠出金の分配見直し手続きもパソコン上で完結します。しかし、総合口座とイデコ口座は別画面でID,パスワードも別です。一つのID、パスワードで特定口座とイデコの内容確認できると使い勝手がよくなあると思います。
T.Kさん|20代男性
フィットネス系の会社員
丁寧で理解しやすい資料
「SBI証券のiDeco」の良いところは、iDeco初心者でも概要や必要性を理解できる資料を送付してくれる点です。運用するメリットや必要性、概要、商品の説明、申込方法の手順が送付される資料で全て理解できます。株や資産運用といった話はわかりにくく理解ができない事が多い中、SBI証券のiDecoについては資料で全て理解できるので、かなり親切な作りになっています。
楽天証券のiDeCoの口コミ・評判
R.Yさん|40代女性
事務職の会社員
商品の変更がスムーズにできる
取り扱いのファンドもしっかりしています。途中でファンドを変えてみましたが、分かりやすくスムーズに行うことができました。全くの初心者のスタートでしたが、加入時に貰えた資料も分かりやすくて助かりました。しかし専用アプリなどがないので、いちいちサイトにログインして確認しないといけないところが手間に感じてしまいます。スイッチングなどの取引は出来なくても、アプリを開けば利回りや直評価額、各保有資産の詳細だけでもチェックできるようになるとありがたいなと思います。
H.Hさん|20代男性
経理職の会社員
魅力的な商品ラインナップ
数あるネット口座の中でも優れた商品を多く保有しております。誰にでもおすすめできる商品が楽天VTI、楽天VTです。前者がアメリカ全体に投資できるイメージ、後者が世界全体に投資できるイメージです。人口増加の恩恵を教授したいと考えるなら、後者の楽天VTがおすすめです。特にデメリットはないのですが、改善していただきたいところとしては、特定口座同様にクレジットカードでの引き落としでポイントが付与されるようになれば、より便利だなと思います。
C.Mさん|30代女性
マーケティング職の会社員
手数料が安い
月額にかかる管理費用手が大手他社よりも確実に安いので、それだけで毎月の管理費用がセーブできるのでとてもおすすめです。これまでは他社運用のiDeCoを利用していましたが、ここ半年くらいに楽天証券に変更してから純資産総額が増加したので、確実にコスパのよいところが最大のメリットです。しかし他社だと35商品から選べるところもあるのですが、楽天証券は32本と商品が限定されているので、少し物足りなさを感じることがあります。楽天証券はターゲットイヤー型を利用すると管理費用が高くつくので、もう少し管理費用を安くし改善してくれると嬉しいなと思います。
I.Mさん|20代女性
専業主婦
楽天銀行と紐付けるとお得
楽天銀行と紐づけると、楽天銀行の預金利息の利率が0.1%になるので、一年で1000円くらいもらえたりしてお得だなと感じます。iDeCoのページも見やすく、初心者の私でもわかりやすいページ表示です。その反面、店舗がないため、直接説明を聞けないので、自分である程度調べたりしないといけないところが不便です。キャンペーンなども色々ありすぎて、気づかず損してないかな?と思うこともよくあります。
証券会社 | ||
---|---|---|
加入時手数料 | 2,829円 | 2,829円 |
口座管理手数料 | 171円 | 171円 |
商品数 | 37本 | 32本 |
おすすめな人 | iDeCoのコストをできるだけ低くしたい人
より多くの商品から選びたい人 |
iDeCoを楽にスタートさせたい初心者 既に楽天証券で資産運用をしている人 |
詳細 | SBI証券の詳細はこちら | 楽天証券の詳細はこちら |
12, SBI証券、楽天証券でiDeCo(イデコ)を始めるべき人
SBI証券と楽天証券は共にiDeCoにもかなりの力を入れている。サービス、商品ラインアップともに優れており甲乙つけがたい。どちらも一考の価値がある証券会社であり、iDeCoを始めるならぜひ候補に入れておきたい。
SBI証券でiDeCo(イデコ)を始めるべき人
- iDeCoのコストをできるだけ低減したい人
- より多くのラインアップの中から商品を選びたい人
SBI証券のセレクトプランでiDeCoを始めるべき人は、各資産クラスの低信託報酬の商品でポートフォリオを組みたい人だ。
SBI証券のセレクトプランの商品は、日本の投資信託で信託報酬が最低レベルのものをそろえている。長期投資を考えてiDeCoのコストをできるだけ低減したい人におすすめだ。
またiDeCoの取り扱い商品数はネット証券で最多水準だ。多くの商品の中から選びたい人にはSBI証券は最適だろう。
楽天証券でiDeCo(イデコ)を始めるべき人
- iDeCoを楽にスタートさせたい初心者
- 既に楽天証券で資産運用をしている人
楽天証券でiDeCoを始めるべき人は、iDeCoを楽にスタートしたい人だ。楽天証券はiDeCoを理解しやすいスタートガイドや気軽にサポートを受けることが可能なAIチャットを利用できる。
また既に楽天証券で株式などの金融資産を保有している人は、証券と年金を楽天証券のIDだけでまとめて管理できることもメリットだ。
13.iDeCo(イデコ)を始める際に知っておくべき3つのリスク
iDeCoにはいくつかのリスクがある。始める際にはリスクを知っておくべきだ。「元本割れ」「繰上償還」「引き出せない」の3つのリスクを押さえておこう。
元本割れのリスク
投資する際は、リスク許容度(どれだけのリスクを受け入れるか)をあらかじめ想定して商品を決めたい。
投資のリスク許容度を検討するポイントは、「年齢」「資産・収入」「投資経験」です。
・年齢
年齢が若い人は、受給開始までの期間が長い。
そのため、短期的な市場の低迷などがあっても長期では価格変動が抑えられるため、安定したリターンを期待しやすい。
・資産・収入
投資に充てられる資産や収入が多ければ、全資産に対するiDeCo資産の比率が高くならないため、高めのリスクを許容しやすいでしょう。
そのため、資産や収入はリスク許容度の判断材料になる。
・投資経験
投資の知識や経験があるほうが、リスク許容度を適切に判断できる。
投資経験が不足している場合は、iDeCo用のロボアドバイザー(SBI-iDeCoロボなど)やWebセミナーなどを活用して、リスク許容度を検討しましょう。
繰上償還のリスク
投資信託の繰上償還が行われるのは、解約などにより純資産総額が小さくなり、運用が難しくなった場合などだ。
ただし、繰上償還のリスクを気にしすぎると、高いリターンを期待できる商品を選べない場合もあります。商品を選ぶ際は、繰上償還のリスクとリスク許容度の両方を検討しましょう。
原則として60歳まで引き出しができないリスク
受給まで資金が拘束されるため、急な出費などの資金として利用できないことを理解しておきたい。
途中で資金を引き出せないため、見方を変えればiDeCoは老後資金の一部になる資産をほぼ確実に用意できる制度といえる。よって、受給まで資金を引き出せないことはメリットともいえるでしょう。
14,iDeCo(イデコ)でよくある5つのQ&A
実際にiDeCo(イデコ)を始めてみる
圧倒的な商品数と無料ロボアドバイザーの利用で自分に合った商品が選べる
>>SBI証券の口座開設はこちら(公式サイトへ)
運用コストを抑えた商品ラインナップと無料のウェブセミナーが充実
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